そのLEDと照明器具の組み合わせは大丈夫?
こんにちは。名古屋のLED工事会社ファイン・ライトサービスです。先日2019年3月27日に消費者庁からLED使用についての注意点や事故事例などが発表されました。(LED照明は正しく使いましょう 消費者庁)LEDも使い方を間違えると大変なことにもなりかねないので、今回発表された内容を参考にしながら簡単にまとめていきたいと思います。
消費者庁に寄せられたLEDに関する事故情報は328件
平成21年9月から平成31年3月10日までに消費者庁に寄せられているLED照明に関する事故情報は328件にのぼります。その中にあるものを一部抜粋してご紹介します。
事例1
20数年前に購入した照明器具にホームセンターオリジナルのLED電球を交換して使っていたら6個のうち1個が発火して壊れた。
事例2
既存の蛍光灯照明器具に直管LEDランプ10本の交換を行ったところ1年で4本切れた。先ほどボンと音がして異臭もした。大丈夫か。
事例3
数年前、居間の従来型の蛍光灯用照明器具に環形のLEDランプを取り付けた、一昨日、突然バチバチッという音と共にランプが切れ、部屋中に燃えたような異臭が充満した。天井の照明器具を見ると、LEDのランプのソケットから数㎝離れた部分が約15㎝にわたり黒く焦げ、管が溶けて穴が開き、中の基盤が黒く炭状になっていた。照明器具側も一部黒く焦げていた。
このような事故事例がいくつか出てきております。今回の事故事例にどれも共通する内容として、既存の照明器具にLEDランプを取り付けている点です。弊社にもよく問い合わせがある内容として、「今までの蛍光灯のような形で切れたところからLEDにしていきたいから工事しなくても替えれるLEDランプない?」というものです。本当にこのような問い合わせをよくいただきますし、気持ちもよくわかります。なぜならそれが一番効率的で経済的で尚且つ楽ですから…
ただ、弊社としては一切おすすめはしておりません。理由は、上記の事例を見ていただいているので、もうおわかりだと思います。LEDのメリットの一つが長寿命という点です。すでに10~20年使用してきた照明器具に21年目から長寿命のランプを取り付ける… 気持ちはわかりますが冷静に考えればちょっと無理がある気がしますね。一般的に照明器具は10年を過ぎると劣化による故障や不具合が多くなると言われています。
事故を防ぐためにはどうしたらいい?
今回の消費者庁の発表の中にも事故を防ぐためのアドバイスが示されていますが、基本的な内容としては今使っている照明器具に使用可能かどうかを確認してくださいというものです。
LEDランプ
1. 調光器(明るさ調整できるタイプ)がついている器具に通常のLEDランプは使用できません。調光器に使えるランプには必ず調光器対応という表示が箱についているはずですのでそちらの確認をお忘れなく。
2. ダウンライトの器具側にSマークがついていたら、断熱材施工器具対応のものを選ぶ。こちらも必ず表示がついているはずですのでしっかり確認しましょう。
直管/環形LEDランプ
直管LEDランプ、環形LEDランプは、それぞれ従来の直管蛍光灯、環形蛍光灯と同様の形状をしており、中には同じ端子・口金を持ち従来の器具に同じように取り付けられるものがあります。直管LEDランプには給電方式の異なる様々な種類があるのに加え、蛍光灯の照明器具にも安定器の種類によりさまざまな点灯方式があります。このため、LEDランプの給電方式と蛍光灯照明器具の点灯方式の組み合わせによっては、内部の電子部品が異常加熱する等の現象が発生し、発煙・発火の原因となる恐れがあります。
元々、既存の照明器具については発売時に蛍光灯を取り付けることを想定して、何度も試験を重ねることで安全性を確認して発売をしております。裏を返せばLEDランプの取り付けについては全く想定されておりませんので万が一のことがあった時の責任はお客様になってしまいます。上記のようにランプ側にも器具側にも様々な種類があると、どの組み合わせが大丈夫でどの組み合わせは良くないというようなことはどのメーカーも行っておりません。また、中には口金が合っていても、従来の蛍光灯より重量が重くなったため、器具のソケットに負担がかかってしまうというケースもあります。今回の消費者庁の発表でわかるように安心・安全にLEDを使用いただくためには、10年以上使っている照明器具については多少初期費用がかかっても器具ごと交換されることをおすすめします。せっかくこれだけポテンシャルの高いLEDランプがあるので、このポテンシャルを100%生かせる器具を使っていきましょう!
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