マンションの明るさで防犯対策

den9.jp 2018-08-28 13:17

電球の明るい、暗いは何で決まる?

街中を歩いていると入口や通路が薄暗いマンションやアパートを見かけることがあります。薄暗いというのはマンション自体の印象が良くないというのはもちろんですが、明るくすることにより防犯効果を高めることもできます。ではどれぐらいの明るさがあれば防犯効果があるのでしょうか?…と、その前にそもそも明るい、暗いとはどのような基準で決まるのでしょうか?まず、この「明るさ」について詳しくみていきましょう。

 

 

明るさを表す基準は全部で3つ

光における「明るさ」には3つの基準があります。

1.全光束(ルーメン)

2.照度(ルクス)

3.光度(カンデラ)

 

全光束(ルーメン)

全光束とは、光源(電球など)がすべての方向に放出する光の量を数値化したものです。単位はlm(ルーメン)といい、数値が大きくなるほど明るい光源となります。ルーメンという単位があまり聞き慣れないのは、W(ワット)で電球を選ぶ人が多いからかもしれません。「60Wの電球〇〇円」や「40Wの蛍光灯〇〇本」といった表現が割と一般的ですね。W(ワット)はご存知の通り消費電力の単位で、以前は消費電力と明るさがほぼイコールであったため、こちらの表現で問題ありませんでしたが、最近では省エネタイプのものやLEDが出てきているため消費電力と明るさにズレが生じてきています。とはいってもまだまだW(ワット)の方が認知度があるため、LED電球のパッケージにも「60W形相当」などと表記はしてありますのでご安心を。

照度(ルクス)

続いて照度とは、光源によって照らされている面の明るさを数値化したもので、単位はlx(ルクス)といいます。全光束は「照らす側」の明るさに対して、照度は「照らされる側」の明るさの基準になるので、事務所のデスク面の明るさなどに用いられる単位となります。もしかしたら聞いたことがある方も多いかもしれませんね。また照度はJISによって基準が定められています。

光度(カンデラ)

最後の光度とは、光源から出る光の強さを表し、ある特定の方向へ出ていく光束を数値化したもので、単位はcd(カンデラ)といいます。普段なんとなく使っている「明るい」「暗い」もすべて数値化されているということですね。

 

 

照度基準

写真は照度計(899ルクス)

 

 

先程も少し出てきましたが、照度はJIS(日本工業規格)によって基準が定められています。業種や職種の違いによってこれぐらいの明るさが必要になりますというような目安ですね。下記に業種や職種ごとの照度基準の表を載せてありますのでご参考に!

 

 

 

 

こんな形で基準が定められています。職場で暗く感じるところや事務所のデスク面をもう少し明るくしたいなど、気になるところがあれば照度基準を満たしているか確認してみるといいかもしれません。ざっくりした数字をつかみたいのであればスマホの照度測定のアプリで十分かもしれません。(実験してみた結果、通常の照度計とそれほど大きなズレはありませんでした笑)もう少ししっかり測りたいという方は業者に相談してみた方がいいと思います!

 

防犯性の高いマンションとは?

防犯性に優れたマンションを認定する防犯優良マンション基準というものがあります。この基準は監視カメラが設置されているか、オートロックはあるか、割れにくい窓ガラスになっているかなど分譲マンション、賃貸マンション関係なく総合的な基準において防犯性に優れているマンションかどうかを認定するもので大家さんにとってはとても重要な基準かもしれません。この中の基準に照度基準があります。この基準によるとマンションのエントランス内部やエレベーターホールは床面の照度が50ルクス以上必要になります。マンションの出入り口や共用部の階段、通路などでは20ルクス以上、駐車場などで10ルクス以上となります。(※詳しくは下記の表を参照)

 

50ルクス→10m先の人の顔、行動が明確に識別でき、誰であるか明確にわかる程度以上の照度

20ルクス→10m先の人の顔、行動が識別でき、誰であるかわかる程度以上の照度

3ルクス  →4m先の人の挙動、姿勢等が識別できる程度以上の照度

 

やはり入居者様の安全性はもちろんですが、万が一のことが起きてしまうと入居率に響いたり、設備の原状復帰にまたお金がかかってしまったりと大家さんも大変になってしまいます。まずは物件のパッと見た印象を確認してみることからはじめてみて、気になるようであれば各場所の照度を測ってみるといいかもしれませんね。ちなみに上記は日本防犯設備協会と警視庁が協力して決めている基準みたいなので、照度チェックぐらいはやる価値があるかもしれません。

 

まとめ

「明るい」「暗い」というのは全光束(ルーメン)、照度(ルクス)、光度(カンデラ)などの基準で数値化できるようなっています。特に照度においては職場の作業効率に影響してきたり、防犯性を高めるための基準にもなるものなので、今まで気にしていなかったということであれば一度測定されてみてはいかがでしょうか。また、PanasonicさんのLED照明器具で日本防犯設備協会が認定する防犯灯(街路灯のようなものです)というものもあります。LED化を検討されているのであれば、そのタイミングで照度の測定や防犯灯を導入してみるのも一つの方法かもしれません。ファイン・ライトサービスにご相談いただければ無料で照度測定致します。(名古屋市周辺の方のみとさせていただきます)

 

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